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弟も小学校に行ってしまうので、俺は日中一人でテレビを見たり勉強したりしながら家で時間をつぶしていた。
そんなとき、ヒロキの母親が家にやってきた。
おれの母親が「息子がヒロキ君を許すのであれば」といったので、そこに希望を見出してヒロキの母親は、なんとか俺にコンタクトを取ろうとしていたらしい。
ヒロキを許すつもりなどさらさらない俺は、これまでヒロキの母親と会うことはおろか電話やインターホンで話すこともかたくなに拒み続けてきたが、その日、とうとう俺はヒロキの母親と会うことにした。
ちなみに、ヒロキの母親が来たとき、俺はテレビを見ていた。
その番組は火曜サスペンス劇場かなんかの再放送で、たまたま女がレイプされているシーンだった。
俺のティムポは激しくおっ勃っていたところだった。
そのレイプシーンってのは、女が男に押し倒されたあと、女の切なげな表情がどアップになり、続けて女の手が激しく、男の背をかきむしる画面、そして切り替わった画面はすでにことが終わり、呆然と女が立ち上がるシーンで、ようは中学生が見たい女の裸が、全く見られないシーンだった。
ティムポは勃つには勃ったが、どうにも欲求不満なシーンだった。
ヒロキの母親に会ったのは、そのときが初めてだった。
ほんと、息を呑んだよ。
だって、美人なんだもん。
同じ母親でも、こんなに違うのかって驚きもしたし、情けなくも思ったよ。
同時に、無理もないかって、思った。
だってあのジャニーズ系のヒロキの母親なんだし、あの美人なヒロキのお姉さんの母親なんだもん。
いっておくけど、別に俺はヒロキの母親に変なことをするつもりでヒロキの母親を家に入れたわけじゃないんだよ。
ただ退屈の最中だったし、ヒロキの母親に散々悪口を言ってやることで、少しでもすっとするかなって、ただそんな風に思ってたんだ。
だけど、この美人の母親を見たとき、丁度テレビでレイプされてたのが酒井和歌子っていう女優でこの母親と同じ年頃だったってこともあって、しかもそのレイプシーンで裸を見られなかったっていう欲求不満もあって、俺、ものすごく甘い衝撃が下腹部に走ったんだ。
ヒロキの母親は、ピンクのシャツの上に白いカーディガンを羽織り、やはり白のスカートをはいていた。
家に招じ入れると、甘やかな香水のにおいが俺の鼻腔を刺激し、ズキンと甘い衝撃が再び、俺の下腹部に走った。
「どうぞ中へ、お入りください」
玄関の鍵をかけながら、俺はヒロキの母親をリビングに通した。
前を歩くヒロキの母親の、スカートに浮かび上がるむっちりとしたヒップの肉感に、またもやズキンとなった。
リビングに入ると、ヒロキの母親はソファーにも座らず、菓子折りをそっと押し出すと、厨房の俺にむかって土下座し、「このたびのこと、本当に申し訳ございませんでした」と、額を絨毯にすりつける。
俺は憮然として、「申し訳ないも何も、これを見てくださいよ」とギプスをはめた右腕を突き出して、「僕、ぜったいヒロキを許しませんから」といってやった。
ヒロキの母親は必死な目で俺を見つめ、「ごめんなさい、許してください」と再び頭をたれる。
「許してくださいってったって、どうしてヒロキが謝りにこないんですか?どうしておばさんひとりなんですか?ヒロキは謝る気、ないってことなんでしょ?」
といってやると、ヒロキの母親、一瞬ぐっとつまった。
「だったら僕、絶対許したくないなぁ。今年受験だって言う大切なときに右腕折られちゃって。僕、ヒロキのこと、絶対許さない。あんなやつ、少年院にでもはいっちゃえばいいんだ」
みたいなこと、言ってやったと思う。
ヒロキの母親、「ごめんなさい、ごめんなさい」と繰り返すばかり。
昔から口だけは達者だったから、俺はここぞとばかりこんな様なことを言ってやった。
「おばさんね、かんたんにごめんなさいって言うけど、僕、何にもしてないのに腕、折られちゃったんですよ。ものすごく、痛いんですよ。鉛筆握れなくって、勉強もままならないし。この受験の大事なときに、どうしてくれるんですか!」
ほんと、よくあれだけのこといえたと思う。
しゅんとなって、ヒロキの母親が頭をたれたままでいる。
冷静になってみれば、滑稽な情景だろうな。大の大人が、厨房に怒られてるんだぜ。
ま、それもかわいい息子の将来と、大切な旦那様のことを考えて、とにかく嵐の過ぎ去るのをまとうとする女の打算だったんだろうな。
そのときの俺は餓鬼だったから、そこまではわからなかった。
ただ、女優みたいにきれいな女が、俺の怒りをごもっともとおとなしく耐えてるところが、たまらなく快感だった。
しかもそれが、あのヒロキの母親なんだぜ?
「右手が使えないと、いろいろと大変なんですよ。トイレでお尻拭くのだってうまくいかないし、飯食うのだって一苦労だし」
ごくんと、俺、生唾飲み込んだ。
そして、一息分だけためらって、一気に言ってやった。
「それに、マスターベーションだってできないし」
それまでおとなしく下向いて俺の言葉を聴いていたヒロキの母親が、ぎょっとしたように顔をあげた。
そのときの表情、こたえられないくらいにいい顔だったぜ。
「マスターベーションですよ、マスターベーション」
女の、それもおばさんとはいえ美人のまえでこういう卑猥な言葉を口にして、俺の心臓もバクバクズキズキいってたのをおぼえてる。
心臓の鼓動が聞こえてくるほどで、それにあわせて右腕もズキズキ痛んだ。
「おばさんは女だからわかんないだろうけど、僕らみたいな思春期の男の子って、大変なんですよ。もう、一日に2度も3度もマスターベーションしないと、精液がたまって、苦しくて苦しくて、たまんないんです」
思いもよらぬ生々しい言葉に、ヒロキの母親の視線が泳ぐ。
「ヒロキだってね」と、おれは追い討ちをかけるつもりで言ってやった。
「きっと毎日やってますよ、マスターベーション」しかし、女の息子の名前を出したのは失敗だった。
泳いでた目が急に釣りあがり、「ふざけないで!」
どん!とテーブルを激しく両手でたたいた。
正直、俺、びびったよ。
すんげー怖かった。やっぱりこまっしゃくれてても、そこはまだ餓鬼じゃん?だから大人に怒鳴られると、怖いわけよ。
しかも、俺をあんな目に合わせたヒロキの、ぶちきれてたときの目に似てるわけよ。
女の怒気に、俺のティムポ、一気に萎んだもん。
下手したらあのまま形勢逆転して、一気に俺はヒロキと和解せざるを得なかったんだろうな。
でも、あのとき「ごめんなさい」しかけた俺のもろい心をささえた幸運が起こった。
身を乗り出したヒロキの母親の、ブラウスのボタンの隙間から、ベージュ色のブラが見えたんだ。
そこはそれ、厨房だから、生まれて始めてみる生ブラに萎えてたティムポが一気に勃起して、俺は崩れかけてた心を立て直すと、「ふざけてなんか、いませんよ」と、言ってやった。
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